岐阜県瑞浪市にある中島醸造の造る小左衛門。多分飲むのは初めてだと思う。歴史ある古い建物が残っているため酒蔵自体が有形文化財に指定されていて、観光スポットにもなっているようだ。以前にTVで内部を見たことがある。実は瑞浪市には一度行ったことがあるのだが、その日の目的がトレッキングだったので立ち寄らなかった。
この酒はある酒店用に特別に造られたようだ。おそらく渾身の気合いとチャレンジ精神が込められているものと思われる。ラベルには楕円形に集まった米が描かれている。酒米へのこだわりを表現しているのだろう。
生酒ながら、開けたてからとてもおとなしく優しい口当たりに感じた。人に喩えるなら、暴れん坊とは真逆の聞き分けのいい貴人という印象だ。非常に飲みやすいが、一方で逆にぐっとくる深みは少ない。香りもごく控えめだ。
旨味よりはやや辛味寄りだ。ただ押し出してこないので、薄味の和食にもきっと合うだろう。
