光榮菊 白月

毎度書いているが、私の片方のルーツがある佐賀県小城市。その中で、田んぼ(昔の小城人は、田んなか、と言っていたが)と民家が混在する、とても酒造りに適しているようには見えない環境の地にある酒蔵光榮菊酒造。Rebornからまだそれほどの時間が経っていないが、早くも全国の酒飲みから愛されている。嬉しい限りだ。
季節毎に、その時期に相応しいサブネームをつけて異なる酒をリリースされているが、今回は白月。約2年ぶりに飲む。

香りが華やかで、栓の開けたてから期待がいっぱいに膨らむ。口に含むと、いつもの光榮菊よりもやや酸味が強い気がする。新鮮な生乳100%のプレーンヨーグルトを思い出したりする。果物であればラ・フランスか。旨味よりもカラッと感の方に寄っているようにも思える。とは言え、舌先に伝わるピリピリとした刺激はもちろん健在だ。
この酒は光榮菊の中でもかなり個性的な味わいだと思う。アルコール度数は13度と少し低めで、爽やかで軽いタッチながら後口には深みも感じる。佐賀酒なのでどうしても贔屓が入ってしまうが、私にとっては最高に美味いと思える酒蔵だ。小城への貢献という意味も含めて、手に入る限り頻繁に飲んでいきたいと思う。

 

f:id:ebluekei:20220514071249j:image
f:id:ebluekei:20220514071246j:image