北島 青嵐 純米吟醸無濾過

滋賀県湖南市の酒蔵北島酒造の醸したお酒。自信はないが多分飲ませてもらうのは初めてだと思う。

日本酒度+9°。たしかに名折れしないレベルの辛口。しかしながらそこで絶妙なバランスを保っている。酒米山田錦酵母が協会9号。業界で言うところの、いわゆるYKというやつだ。その柔らかさが上手く辛みと混じり合っている。私の大好きな苦味も微かに感じる。酸味も仄かに後味に残る。滋賀と言えば松の司というイメージがあったが、やはり裾野は広そうだ。美酒である。

 

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よこやま SILVER 1814 純米吟醸 無濾過無調整

約12年前に訪ねた事がある壱岐島博多港からフェリーで行った記憶がある。その時には昔あった日本酒蔵は絶滅して、島で造られている酒は焼酎だけだと聞いた。ところが、2018年に現在の杜氏横山氏が約30年ぶりに日本酒造りを当地で復活させたのだ。決して短いインタバルではない。並大抵の苦労ではなかったと思う。理屈抜きで敬愛する。ありがとうございます。

一口目は酸味。とにかく酸味が押してくる。
旨味と苦味も後口に微かに残るが、やはり前面に押し出されてくるのは酸味だ。ピリピリ感もいたって適度である。深みや辛味はそれほど感じない、つまりは若さ全開の酒だ。多少相手を選ぶかも知れない。ただ私はこのタイプの無濾過無調整のお酒は大好きだ。この直球勝負、いいと思う。頑張ってほしいと心より願う。

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雪中梅 特別純米 生原酒

既に記事をアップした〆張鶴の希少酒たちと同時に新潟県のある酒屋から取り寄せたお酒だ。もちろん定価購入。雪中梅の純米系は生産量が少ないためあまり一般的には流通しておらず、そもそも入手が難しい。中でも生原酒については、私自身はその存在さえ知らなかった。流行に左右される事なく頑なまでに昔からの酒造りを守り抜いている酒蔵というイメージなので、火入れしていない酒を飲ませていただく機会に恵まれるとは思ってもいなかった。ありがたい話だ。旅の出会いはいつでも大切にしていきたい。

生原酒らしく一口目から強めのアプローチだ。辛みと若干個性的と感じる酸味がメインの味わいとなっていて、旨味はその陰に隠れている。ずどんと重みのある酒と表現したい。淡麗辛口で時代を築いた新潟酒の中ではどちらかというと甘口に寄っている蔵印象だったので意外だった。
和食以外に合わせても充分に楽しめる酒だと思う。改めて出会いに感謝したい。

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〆張鶴 純米吟醸 生原酒 春しぼり

初めて〆張鶴の春しぼりの生原酒を飲ませてもらった。山田錦100%の50%磨き。樽酒の量り売りと同じ新潟県の酒屋から入手した。旅の出会いは大切だ。


酸味の効いた、若々しさが溢れて出ている生原酒だ。元気がいい。逆に言えば、旨味は控え気味で深みは薄い。春ならではのお酒だと思う。ラベルも若草色ベースで味わいにぴったり合っていると思う。

 

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〆張鶴 樽酒量り売り

新潟県でも数軒の酒屋のみに許された〆張鶴の樽酒量り売りだ。去年新潟旅行した際に出会った酒屋さんが幸運にもたまたまそのうちの一つで、今回初めて入手する事が出来た。


ぐい呑みに注いだ瞬間から樽香が漂って否が応でも期待が膨らむ。

口に含むとやはり辛味から入ってくる。直球系の新潟酒らしいアプローチだ。樽の風味は終始存分に味わえる。幸せを感じた。

瓶が存在しない時代の昔の人は毎日こういう酒を飲めていたのかな。そう思うと少し羨ましくなった。

 

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榮光冨士 純米大吟醸 ~ザ・プラチナ~

榮光冨士の冨士酒造が現在進行形でいったいいくつの銘柄を産み出しているのか今や全く分からない。次々とキャッチーなラベルの酒が登場してくる。この酒は、精米歩合なんと33%の純米大吟醸の生原酒だ。雪女神という初めて聞く酒米を使用している。


辛味でも酸味でも旨味でもなく、絶妙な苦味感が最初に来る。そう。私が勝手に粉薬的味わいと呼んでいるあの感覚だ。それから様々な要素が混じり合って口内に膨らんでいく。無濾過生原酒らしいピリピリ感も適度だ。なんという美味さ。思わず唸ってしまった。私の好みのど真ん中である。

酒王国の一つ山形県の中でも一、ニを争うほどの実力蔵だと思うが、多分まだ転売ヤーにあまり注目されていないのだろう。比較的容易に入手出来るのが嬉しい。

 

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新政 陽乃鳥

久しぶりの陽乃鳥。考えられない程のプレミア価格で流通するようになってから随分と経つが、今回も長い付き合いの「いつもの酒屋さん」からもちろん定価で回していただいた。せっかくなので、年に何度かあるアニバーサリーデイに開けさせてもらった。
唇に触れた瞬間に、旨味全開のアタックを受ける。控えめではない、正真正銘の甘口だ。と思った直後に酸味が喉に残るから、一瞬フルーツジュースかなと勘違いしそうだ。日本酒特有の舌先でのベタつきもほぼ感じられない。一方で好ましいピリピリ感はある。そういう意味では、日本酒に苦手意識を持っている人にも受け入れられるだろう。
仕込の際に水の代わりに酒を使う貴醸酒としては最高の出来上がりと言って良いと思う。人気があるのは頷ける。
ただ。何度書いたか覚えていないが、転売ヤーというクズ共をなんとしても退治したいと改めて思う。多くの人がこの酒蔵渾身の酒を楽しめるために。

 

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