十四代 吟撰

もう四半世紀も前に、初めて十四代と出会った時に飲んだものと全く同じ酒種だと思う。ぼんやりとした記憶だが、多分ラベルも当時と変わっていないような気がする。もちろん大昔のことなので間違っている可能性も高い。


雑味なく爽やかな口当たりだ。やや辛口。とても飲みやすいと思う。強い個性で押してくる訳では決してないが、多くの酒飲みが燗をつけて飲んでいた頃のべったりと舌にまとわりつくような日本酒のイメージをがらりと変えるには充分なインパクトだったのだと思う。日本酒も嗜みます、という人種を増やすことに貢献してくれている。そういう意味で高木酒造には感謝をしたい。

ただ十四代以外には考えられないという唯一無二の個性がある訳ではないから、もう何十年も続いている馬鹿げたプレミアム価格で購入するのは本当にやめてほしい。買う人がいるから成り立ってしまうのだ。自分では酒造りになんの関わりもない転売ヤーを喜ばすだけだ。酒蔵にはなんのメリットもない。精魂込めて造ったお酒をより沢山の人に味わってほしいと彼らは考えているはずだ。

ちなみに私はいつも通りに、もちろん定価の購入だ。

 

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