酒未来という酒米は、たしか十四代の高木酒造が開発したのだったと記憶している。同じ山形県の酒蔵の付き合いで回してもらっているのだろうか。こういう展開は、日本酒好きとしてはとても好ましい。
最初に蓋を回した時は、栓を弾き飛ばしてしまいそうな強い発泡力。そして非常に華やかな香り。口に含む前から強い印象を与えてくれる。
突出した超旨口だ。私の好み側ではあるが、それでもかなり驚いた。奥に柔らかな酸味。ほんの僅かな苦味。ベースの部分で榮光冨士らしさは残しているものの、エッジが立っていると思う。エッジが立つというと、なんとなく辛口をイメージするから言葉としてはあまり適切ではないかも知れないが。ともかく新潟系が好きな人にはなかなかフィットしないのではないだろうか。
ただし、もちろん私は大変気に入ってしまった。榮光冨士は素晴らしい。
