信州 亀齢 無濾過生原酒 ひとごこち 信州地酒頒布会バージョン

長野は多くの個性的な実力蔵を有する、酒造りの裾野が広い県だ。水はもちろんいいだろうし、冬の厳しい寒さも酒造りに好影響を与えていることだろう。その中でも屈指の人気を得ている上田市の岡崎酒造。亀齢の上に信州と付いているのは、東広島の西条地区にある亀齢酒造が存在するので区別するためだろう。広島の亀齢は、同県内では珍しい辛口酒だ。

ちなみに、実は上田の岡崎酒造の方が二百年ほど創業が早い。日本酒造りが一気に進化した元禄時代の少し前だ。本来なら西条亀齢と名乗るべきだと思うのだが、「亀齢」銘柄としては岡崎の方が遅いのだろうか。サラリーマン現役時代西条に重要な顧客があって酒蔵地区にも仕事で何度も行った人間としてはそんなどうでもいいことが気になる。

 


酸味に個性ある辛口系。旨味は陰に隠れ気味だ。あと口複雑。私の大好きな舌先のざらつき感を残してくれる。バランスがいいが保守的ではない。そんな稀有な味わいの酒だ。人気を集めるのもよく分かる。

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