例の空海水というものを使って醸したという龍神丸の純米吟醸生原酒版である。
プレミアムがつくほど人気を博しているということだが、唯一無二的個性はそこまで感じない。裏ラベルにまろやかな味わいと書いてあるが、その表現は、百八十度とまでは言わないが九十度くらい違うように思えた。強くではないが、どちらかと言えば酸味と辛口が押してくる方の部類だ。後口はさっぱりしている。香りは控えめ。
完成度の高い酒だと思う。ただ旨口系生酒をこよなく愛する私にはややインローに外れている。もちろん美味くないと言っているのではない。この酒が一番だ、という方がいても全く驚かない。あくまでも酒はそれぞれの好みで楽しむものだ。