藍の郷 純米

花陽浴ブランドで全国屈指の人気酒蔵として君臨する南陽醸造。藍の郷。この酒は、その南陽醸造が造った別銘柄だ。実は、埼玉県羽生市はとりわけ明治期には隆盛を誇った藍染の産地である。

旨味爆発のいつもの花陽浴とは少し傾向が違う。辛みがやや優勢のさらっとした味わい。膨らみも抑え気味。銘柄を変えている理由が良く理解出来る。
日本有数の人気を得ながらも、その立場に甘えることなく様々な新しい味わいにも挑戦していきたいということなのだろう。このお酒の、酒蔵としての完成形はもう少し先かも知れないが、現段階でも新潟や福島の酒を好む人には大いに受けると思う。
かつて埼玉県にのべ約25年住み、二十代から飲み続けてきた南陽醸造のことは今後とも見守っていきたいが、いかんせん昨今のブームで入手が難しいのが難点だ。

 

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