やや辛口側に寄っているが、私のストライクゾーンにはぎりぎり入っている。口に含んだ瞬間に舌先を刺激する。キレが素晴らしい。喉から食道に落ちる瞬間にかすかに旨味を感じさせる。無上の後味だ。酸味も時折気づかせてくれる程度の適度さ。流石と言わざるを得ない。言い忘れていたが、香りもふくよか。
味の傾向自体は私のストライク真ん中ではないので余計に実力が分かるのかも知れない。そんな気がする。完成度が極めて高い酒だ。
ちなみに、過去にもブログに書いたかもしれないが、二十年近く前に上田市にあるこの酒蔵を訪ねたことがある。店構えはごく地味で、対応もとても丁寧だったことをよく憶えている。まさかこれほどの全国区になるとは想像もしなかったが、今はどんな風になっているのだろう。人生は面白い。
