2022-01-01から1年間の記事一覧

榮光冨士 壽限無 純米大吟醸 無濾過生原酒

主軸ブランド榮光冨士の下に膨大な数のネーミングを付与して新しいお酒を産み出し続けている山形県鶴岡市の冨士酒造。私が最も愛する酒蔵の一つである。今回は壽限無という名前だ。この壽限無とは、福岡県で耕作されている酒米のようだ。私の生まれ故郷が山…

西の関 特別純米 無ろ過生原酒

ちょうど三年ぶりの西の関。なぜちょうど同じ時期と分かるのかと言うと、前回飲んだのも全く同じお酒、2月に発売される初絞りだったからだ。開けたてには発泡が見られる。ラベルの地の色が通年酒とは違って紅梅色で、この時期に相応しい華やかさだ。西の関は…

大盃 macho 純米雄町80% 生

群馬県高崎市の酒蔵牧野酒造の醸したお酒。酒米雄町の純米酒だ。最近では逆に珍しい、80%磨きという低精米。会社としての巧みな戦略性を感じられる。 一昔前ならば日本酒のラベルとしては考えられないチャレンジャブルなデザインだ。生き残りのために全国の…

天美 特別純米 生原酒

一杯目を口に含むと、ピリピリと舌に伝わるやや強めの酸味に辛みが絡まり、そこに絶妙な加減の苦味が加わる。喉を通った後にも舌に微かなざらつき感が残る。なんという複雑な味わいだろう。旨口好きの私としても強い感動を覚える素晴らしい出来栄えだ。天美…

森嶋 純米吟醸 山田錦 生

以前は、かの横山大観が五浦いた頃に愛飲していたという縁から、銘柄「大観」で知られていた茨城県日立市にある森嶋酒造。ちなみに大観は日に2升3合飲み、「彼にとっての食事とは日本酒と少々のつまみであった」という、池波志乃さんのお父上である落語家の…

豊潤 特別純米 無濾過生原酒 初しぼり

初めて試した銘柄だ。パワースポットで有名な宇佐神宮のある宇佐市に在る酒蔵だ。 口に含んだ瞬間にピリピリ感が伝わってくる暴れん坊系だ。瓶底に白い澱がたっぷりと溜まっている。初しぼりに相応しい、新鮮さが溢れ出ている酒だ。旨味辛味酸味の中では酸味…

篠峯 愛山 純米 無濾過生原酒

奈良県御所市に在る千代酒造の造るブランド篠峯。記憶違いかも知れないが、多分飲ませてもらうのは初めてだと思う。若草色地のラベルが爽やかな第一印象を与える。 まるで新鮮な洋梨のような清々しい香りがする。辛口に属すると思うが、辛すぎはしない。適度…

七田 純米大吟醸 無濾過新酒生

大吟醸グレードらしい非常に華やかな香り。七田の45%磨き新酒、しかも無濾過生酒を飲めるなんて、なんと幸せなことだろう。一つ前に飲んでいた徳島の酒が豪速球の辛口だったので、とろりとしたこの上品な旨味には心底ほっとさせられる。構えずに自然体で杯を…

旭若松 純米酒

徳島県那賀郡にある那賀酒造の造る銘柄酒旭若松。今回初めて飲ませてもらった。このお酒は、かなり黄色く色付いている。第一印象から予想した通りの、辛口で無骨感満点の味わいだ。直球勝負の70%磨き。迷いなき辛口。ずどんと響いてくる。人間で喩えれば、媚…

悦凱陣 無ろ過生 オオセト 純米酒

2ヶ月前に山田錦の精米歩合70%の純米酒を飲んだばかりだが、今回は丸尾本店のイチオシ酒米と思われるオオセト55%磨きのお酒だ。日本酒度+15度の辛口。悦凱陣の感想ではいつも同じことを書いているような気がするが、酸味がかなり強いので、度数ほどの押し出…

神亀 純米酒 樽酒

久しぶりに神亀を飲んでみた。今回開けた酒だけではなく、埼玉県に住んでいた当時居酒屋で良く飲んでいた頃からいつも思っていたのだが、香りにも、喉に含んだ一口目にも、一瞬ひねが入っているようなすえた印象を受ける。華やかさや優しさとは対極にあると…

而今 純米吟醸雄町

今も全国屈指の人気を誇り、入手がなかなか難しい而今。酒米が雄町のものを飲むのは初めてだという気がする。相変わらず安定感抜群だ。火入れしているので、バランスがいい反面押し出しはやや弱い。従って一つ前に飲んだ榮光冨士のような強烈な個性はなく大…

榮光冨士 酒未来 純米大吟醸無濾過生原酒

酒未来という酒米は、たしか十四代の高木酒造が開発したのだったと記憶している。同じ山形県の酒蔵の付き合いで回してもらっているのだろうか。こういう展開は、日本酒好きとしてはとても好ましい。 最初に蓋を回した時は、栓を弾き飛ばしてしまいそうな強い…